ボーテーンとは
ボーテンはラオスのルアンナムター県にある町で、中国とラオスの国境にあり、中国モハンの向かいにあります。ボーテンはラオスの一部ですが、住民のほとんどは中国語を母国語として話し、ボーテンで使用される主な通貨は中国人民元です。(ラオスの通貨キープも使用出来ますが嫌がられる事もあります。)
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ボーテーンの街並み
ボーテーンの街並みです。
スゴくキレイな街並みに見えるでしょう!
実はこれ
ほとんどの建物が廃墟です。
ほとんどの建物は外側だけ完成して
中身は空っぽの建物だらけです。
写真で見れば素敵な街並みに見えますが
実際に見ると荒っぽい建物ばかり
建物に近付き、1階のガラスから中を見ると空っぽ。
ほとんどの建物がコンクリート打ちっぱなしのスケルトン状態
なぜ、こんな事になっているのか次の項目で説明します。
ボーテン経済特区(SEZ)崩壊の理由
工事ストップして放置されいる建物
建設途中のホテルが沢山ありますが、建設作業員はいません。
外観が完成している建物の1階を覗くとほとんどの建物がスケルトン状態。
ガラスも割れていて、中はゴミだらけです。
ガラス自体無く、好きにしてくれ状態の建物も少なくありません。
なぜ、工事ストップして放置されいるのかラオス人と中国人に聞きましたが、意見が真っ二つに分かれます。
ラオス人の数人に聞いた話しでは
「今後、中国企業がまだまだホテルやリゾート施設を建てていき、中国ラオス鉄道の駅も出来た事により、今後、発展していく。」
という事を信じている人が多かったです。
一方、中国人の数人に聞いた話しでは
「中国バブルが崩壊して不動産の価値が激下がりした事により、多くの投資家はボーテーンへの投資をストップした。その結果、ボーテーンの建物は工事ストップしている。このまま工事を続けて完成させても元が取れないので、今までの投資を捨てた方が得だと判断している。沢山の中国の投資家が損をした。」
という事を言っている人が多かったです。
ボーテーン経済特区の物件売出し
ボーテンは2003年12月に国境貿易区として承認され、2010年 2月に特別経済区に格上げされました。しかし2012年4月に特別経済区(Special Economic Zone)から特定経済区(Specific Economic Zone)へ指定が切り替わりました。
ボーテーンの中心地に不動産を販売しているショールームがあります。
何やら、5つ星ホテル、アパートメントを売り出しているようです。
ショールームの中に入ってみると豪華な展示場になっています。
「将来的にボーテーンは、このようになりますよー」
という計画の豪華なシュミレーションのCGが掲げられています。
実際は2割程度しか進んでいません。
「中国の昆明からタイのバンコクまで鉄道がつながりますよー」
と、計画のCGも掲げられていますが、実際はビエンチャンまでしか進んでいません。
価格は
1平米、約29,500円
1部屋、約374万円~
1人しかいない受付けの中国人のお姉さんは「値引きしますよー」「今、買っておけば値上がりしますよー」「今後、ボーテーンは発展しますよー」と。(言わないとしょうがない営業トーク)
一緒に行った中国人のおじさんは、ショールームを出てから「売れるはずが無い!」「誰が買う?」「損するのが見え見え!笑」と、笑ってました。
立派な模型も展示されています。
ラオスの人は、これを見て、夢を見ている事でしょう。
ただ、この展示場も2017年に出来たようで、6年経過しますが、全然進んでいません。
展示場のお姉さんが言うには
「現在、ボーテーンの経済特区の住民は5,000人ほどで、将来開発が完了した時には30万人都市になる」と言ってましたが、笑い話です。
今後、ボーテーンの街はどうなっていくのでしょうか。
建物は風化していく一方です。
ボーテーンのカジノ
写真は撮れなかったのですが、ボーテーンのカジノは現在2店舗のみオープンしています。カジノに実際に潜入してみたのですが、ビル(ホテル建設途中)の2階にあり、マカオや観光のカジノと似ており、広さもそこそこありますが、私が訪れた時は5人程しか客はおらず、店員も5人程でした。ぐるっと見て回り、何も掛けずに帰ってきました。
実に寂しいカジノで、今後、客が増えるようには感じませんでした。逆にいつまで持つのだろうというふうに感じました。
ボーテーン駅
ボーテーン駅のパノラマ写真です。
拡大して見てください。
駅は立派ですが、駅の前は赤土の荒れ地です。
駅前には何もありません。
駅も見かけ倒しで、建物だけ大きいですが、駅の中は、だだっ広いだけです。
ボーテーン駅は鈍行しか停らないので1日3本程しか便数がありません。
ボーテーンのどこに、こんなにも人がいたのだろうという程、列車の時間には混雑していました。
ボーテーンの駅に入るには荷物検査が行われます。
飛行機と同じようにカバン等、持ち物全てを金属探知機に通し、ボディチェックも金属探知機で行われます。
駅前に1軒だけあった屋台で買ったチンジャオロース弁当。
駅の中は3分の1程が待合室で、3分の2は使われていません。
ボーテーン駅のホーム。
列車の中は、写真で見ると日本の新幹線のようですが、シートは汚れていて黒ずんでいます。
汚れた人が乗る事も多いからでしょう。
トイレ等も中国のトイレ!という感じです。
食堂車や売店はありません。
水と2~3種類のジュースは売っていましたが、すぐに売り切れます。
駅前に店も無いので(たまたま屋台があったが常時あるとは限らない)列車に乗る時は食料を事前に用意しておいた方が良いです。
ボーテーンのグルメ
ボーテーンには多くのビルがありますが、メインの飲食店が並ぶ200メートル程の通りが1つだけです。
何軒か屋台は点在しますが、飲食店が並ぶメイン通りは全て中国の飲食店です。
看板も中国語、メニューも中国料理。
悪口ではないですがラオス料理は美味しく無いので、中華料理が非常に美味しく感じます。
もちろん中国のお茶も飲みました。
メイン通りの店舗は中国人経営の中国料理。
点在する屋台はラオス料理。
何か格付けが有るような気がします。
ボーテーン国境イミグレーション
ボーテーン国境イミグレーションは黄金に輝くピカピカの門のような建物です。
向かって右側がラオス出国
左側がラオス入国の受付けです。
国境の脇には売店やバスのチケット売場もあります。
バスチケットはラオスの各方面のみならず、中国へ入ってからの各方面へのバスチケットも売っています。
前日の夕方に行った時はガラガラでしたが、朝8時半頃のボーテーン国境イミグレーションの中は非常に混雑していました。
ボーテーン国境イミグレーションの手前には中国からの物資を運ぶトラックや、自動車で通る用の税関、イミグレーションもあります。
多くの自動車やトラックが行き交っています。
ボーテーンの街中には、中国のナンバーの自動車がほとんどです。
中国からのトラックは長蛇の渋滞をおこす程並んでいるのが印象的でした。
今年は中国の米やトウモロコシなどの穀物が不作で、ラオスから米やトウモロコシなどを沢山、中国が(安く)買っているようで、中国行きのトラックも沢山見られます。
ボーテーンを見て、現地の人に話しを聞いた感想
ボーテーンに到着した時は建ち並ぶビル、ホテルを見て感動しましたが、近寄ってみると中身の無い、見かけ倒しのビルなのに再度、驚きました。
そして、ラオスなのに看板はほとんど中国、話す言葉も中国語、使用しているお金も中国人民元な事にも驚き。
中国バブル崩壊と共にボーテーンの街も崩壊に驚きました。
また、中国製品のCHANELやGUCCI、ルイヴィトン等のコピーのパジャマを着て歩いている人が多いのも、笑える所です。
中国とラオスの国境なんて危険とか危ないイメージがありますが、実際に行ってみると全く危険な事はありません。
多くの人と会話しましたが、みんな優しく、真面目で良い人ばかりでした。
最後に笑い話し
実はボーテーンから中国に入るつもりだったのですが、2023年6月現在、中国入国にはVISAが必要です。しかし、私はVISAが必要なんて思いもよらず、何も調べず、VISAを持たずにイミグレーションに行き、イミグレーションの職員さんみんなに大笑いされ、国境を超えられませんでした。
イミグレーションの職員さんに「ルアンパバーンの中国大使館でVISAを取得してきなさい」と言われたので、再度、中国ラオス鉄道でルアンパバーンに戻り、中国大使館に行きましたが「中国語か英語が出来ないとダメ」と、手で追い払われ、スマホの翻訳機能も使わせてもらえず困り果てて、通訳の人を探して一緒に再度、中国大使館に行きましたが、英語をちょっと聞き返しただけでダメ!ダメ!と、聞く耳も持ってもらえなくてルアンパバーンでの中国大使館でのVISA取得は断念しました。
途中、話されていたのが「VISA申請の受付けに2週間、その後1週間掛かる」なんて事を言われましたが、本当なのかは定かではありません。理由は分かりませんがVISAを出すのが嫌だから言っているとしか思えません。受付けるのが面倒なだけなような感じでした。
結局、中国への入国は出来ませんでしたが、ボーテーンの街は満喫出来たので、それだけでも満足でした。
コメント
ラオスのもち米入りソーセージ、とても美味しいと思いましたが、お試しになりましたか?
もちろん、何度も食べましたよー!
美味しいですね~
ただ、観光地でしか売ってないですね。。。
田舎に行くと食堂でも屋台でも売ってないです!(笑